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日別アーカイブ: 2025年5月19日

植木屋祐のよもやま話〜part12〜

みなさんこんにちは!

植木屋祐、更新担当の中西です!

 

 

 

 

造園業の未来:テクノロジーと共生する、緑の未来地図とは?


前回は、造園業が抱える環境問題と、それに対する現場の取り組みについてお話しました。今回は一歩進めて、**これからの“未来の造園業”**について見ていきます。

環境保全・都市再生・地域福祉など、造園業が果たすべき役割はこれからさらに多様化します。そして、それを支える技術革新や新しい働き方が、業界を大きく変えようとしています。


◆ スマート造園の時代へ

 

● ドローンによる上空調査と緑地管理

  • 公園や広大な緑地の上空からの点検をドローンで自動化

  • 樹木の生育状況や病害虫の兆候を空撮で早期発見

  • GIS(地理情報システム)と連携した植栽管理が可能に

● センサーとIoTで“見えない異変”も管理

  • 土壌の水分量・日照・温度・pHなどをセンサーで24時間モニタリング

  • 最適な水やりタイミングや剪定時期を自動で提案

  • 雑草の繁茂や病虫害の兆候を早期に通知するAIシステムも登場

● 電動・自動作業機械の普及

  • ロボット芝刈り機や自動灌水システムにより、管理の省力化と精密化が実現

  • エンジン騒音や排ガスを抑え、環境・健康にもやさしい現場へ


◆ サステナブルな造園デザインが求められる時代

 

● 脱プラスチック、自然素材の活用

  • 防草シートや支柱など、従来プラスチック素材だった資材を、自然由来・生分解性のものに転換

  • “捨てない”庭づくりが基本方針に

● 雨水を使う庭(レインガーデン)

  • 雨水を貯留し、地下に浸透させる設計

  • 水害対策と環境教育の両立が可能

● グリーンインフラとしての再定義

  • 緑地や屋上緑化が、都市における**インフラ(公共機能)**として評価されるように

  • 街の温度を下げ、水害を減らし、住民の健康を支える“緑の公共財”に


◆ 人材育成と新しい働き方

 

● 若手・女性・外国人の参入を促す仕組み

  • 植物好きやデザイン志向の若者をターゲットにしたPR

  • 女性でも扱いやすい電動工具の普及、時短勤務などで働きやすい環境を整備

  • 外国人実習生への技術継承とコミュニケーション支援の強化

● デジタルと感性の融合

  • AR/VRを使った完成イメージ提案が可能に

  • “見せる造園”の時代へ。インスタ映えする庭、SNSと連動した空間デザインも注目


◆ 造園がつくる、これからのまちのカタチ

 

  • 災害に強い“緑の避難空間”

  • 地域の拠点としての“パブリックガーデン”

  • 介護・医療と連携した“園芸療法空間”

こうした場所づくりに、造園業はこれからますます欠かせない存在となります。


◆ まとめ:造園業の未来は、「守る」から「育てる」へ

 

  • テクノロジーを使って自然と人の調和を支える

  • 環境負荷を減らし、地域と共に成長する

  • 造園の仕事が“暮らしの質”と“まちの未来”を育てていく

造園業は、ただ「植物を植える」仕事ではありません。
未来の街や社会の“心地よさ”そのものを設計する、最前線のグリーンワーカーなのです。

次回もお楽しみに!