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みなさんこんにちは!
植木屋祐、更新担当の中西です!
前回は、造園業が抱える環境問題と、それに対する現場の取り組みについてお話しました。今回は一歩進めて、**これからの“未来の造園業”**について見ていきます。
環境保全・都市再生・地域福祉など、造園業が果たすべき役割はこれからさらに多様化します。そして、それを支える技術革新や新しい働き方が、業界を大きく変えようとしています。
公園や広大な緑地の上空からの点検をドローンで自動化
樹木の生育状況や病害虫の兆候を空撮で早期発見
GIS(地理情報システム)と連携した植栽管理が可能に
土壌の水分量・日照・温度・pHなどをセンサーで24時間モニタリング
最適な水やりタイミングや剪定時期を自動で提案
雑草の繁茂や病虫害の兆候を早期に通知するAIシステムも登場
ロボット芝刈り機や自動灌水システムにより、管理の省力化と精密化が実現
エンジン騒音や排ガスを抑え、環境・健康にもやさしい現場へ
防草シートや支柱など、従来プラスチック素材だった資材を、自然由来・生分解性のものに転換
“捨てない”庭づくりが基本方針に
雨水を貯留し、地下に浸透させる設計
水害対策と環境教育の両立が可能
緑地や屋上緑化が、都市における**インフラ(公共機能)**として評価されるように
街の温度を下げ、水害を減らし、住民の健康を支える“緑の公共財”に
植物好きやデザイン志向の若者をターゲットにしたPR
女性でも扱いやすい電動工具の普及、時短勤務などで働きやすい環境を整備
外国人実習生への技術継承とコミュニケーション支援の強化
AR/VRを使った完成イメージ提案が可能に
“見せる造園”の時代へ。インスタ映えする庭、SNSと連動した空間デザインも注目
災害に強い“緑の避難空間”
地域の拠点としての“パブリックガーデン”
介護・医療と連携した“園芸療法空間”
こうした場所づくりに、造園業はこれからますます欠かせない存在となります。
テクノロジーを使って自然と人の調和を支える
環境負荷を減らし、地域と共に成長する
造園の仕事が“暮らしの質”と“まちの未来”を育てていく
造園業は、ただ「植物を植える」仕事ではありません。
未来の街や社会の“心地よさ”そのものを設計する、最前線のグリーンワーカーなのです。
次回もお楽しみに!
みなさんこんにちは!
植木屋祐、更新担当の中西です!
今回は、街の緑を守る“縁の下の力持ち”である造園業が、どのように環境と向き合っているのかについて深掘りしていきます。
造園といえば「庭づくり」「公園の整備」といった印象が強いかもしれませんが、その本質は**“自然と人の共存”をデザインする仕事**。
しかし一方で、意外にも環境負荷と背中合わせの側面もあり、今、大きな転換期を迎えています。
造園業は、庭園や公園、緑地、街路樹、屋上緑化など、緑に関する空間を計画・施工・維持管理する業種です。個人宅の庭づくりから、都市計画における緑の整備まで幅広く対応します。
設計(デザイン)
施工(土木・植栽・石組みなど)
維持管理(剪定、施肥、病害虫対策、清掃など)
こうした業務を通じて、美観だけでなく、都市のヒートアイランド対策や大気浄化、景観保全など、環境面での効果を担っているのが、造園業なのです。
自然を相手にする造園業ですが、現場では次のような環境課題とも向き合っています。
植物の生育を促すために使われる化学肥料や、害虫駆除のための農薬は、土壌や水質の汚染リスクを伴います。
安易な使用が周囲の生態系に悪影響を及ぼすケースも。
チェーンソー、刈払機、ブロワーなど、ガソリンエンジン機器はCO₂やPM2.5を排出します。
騒音による近隣への影響も大きく、クレームの原因になることも。
剪定枝・草・根など、現場で出る緑廃(みどりはい=緑の廃棄物)は、膨大な量になります。
適切な分別とリサイクルがされないと、焼却処分となり温室効果ガスを排出してしまいます。
これからの造園業には、自然と向き合う立場だからこそ**“環境を守る責任”**が求められています。
ヒートアイランド対策:緑地が熱を吸収・放出し、都市の気温上昇を和らげます。
雨水浸透・洪水対策:土や植物が雨水を地中に戻し、水害を軽減します。
CO₂吸収・空気浄化:植物は空気中のCO₂を吸収し、酸素を排出します。
このような“環境インフラ”としての役割を最大限に引き出すためには、施工・管理のあり方そのものを見直す必要があるのです。
造園業界では、次のような環境配慮型の取り組みが広がりつつあります。
有機肥料・天然資材の使用:化学肥料を減らし、動植物由来の資材を活用
電動工具・充電式機器への転換:騒音や排ガスを抑える最新機器の導入
剪定枝の堆肥化・バイオマス利用:緑廃を「ごみ」にせず「資源」に
生物多様性に配慮した植栽計画:在来種を使い、昆虫や鳥類の生息環境を守る
公園の手入れを通じて、地域住民と顔の見える関係を築く
子ども向けの「庭づくり体験」や「緑のワークショップ」などを開催
高齢者の健康維持に役立つ“ガーデンセラピー”への応用も期待されています
自然と共に働く造園業だからこそ、環境へのインパクトを最小限に抑える努力は欠かせません。
次回は、造園業がどう進化し、どんな未来を描いていくのか、テクノロジーや社会変化の視点からご紹介していきます!
次回もお楽しみに!